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いかるが公演「聖徳太子絵巻」

OSK日本歌劇団の、ただ今のトップスターである桜花昇ぼるさんが、トップの座につかれてから、その出身地である奈良・斑鳩で、毎年、公演がおこなわれています。

2月6日のミュージカル「聖徳太子絵巻」で、いかるがでの公演は4回めとなりました。

過去3回のいかるが公演は、どうしてもはずせない予定が重なっていくことができませんでした。
最初の2回はともかく、今度こそと思った3回目、去年の7月26日に動かせない先約があるのが判った時には、何かに呪われているのかとすら思ったものですが、今回は幸い何の支障もなく、ようやくにして4度目にしていかるがの地を踏むことができました。

斑鳩に行くのは5年ぶりです。

斑鳩と言えば、法隆寺。

公演のある「いかるがホール」は、JR法隆寺駅から徒歩10分の場所とのこと。
公演があるのは午後なので、朝早く家を出て午前中に斑鳩散策と法隆寺参拝をすることにしました。

結果的に、公演直前に法隆寺へ行ったのは良い選択だったと思います。

法隆寺の建物や、展示された宝物などを見ると、信仰の対象としての聖徳太子、という存在を無条件で受け入れることができました。
聖徳宗 という宗派もあるのですね。

夢殿の隣にある中宮寺には、聖徳太子の死を悲しんだ妃・橘大郎女(たちばなのおおいらつめ)が作らせたと伝えられる「天寿国曼荼羅繍帳」の複製があります。
これは聖徳太子が往生していった天寿国という理想浄土のありさまを描いたものだそうです。

つまり、聖徳太子は死後、天寿国に行かれたのですね。

天寿国、というのは前に聞いたことがあったのかもしれないけど、とんと記憶に無く、初めて聞いたような気がしました。
そして、この言葉は、この冬一番の寒さの中、観光客もまばらでいつになく、しんとした雰囲気の法隆寺かいわいの静けさの中で、印象深く、インプットされました。



そしたら、午後になってミュージカル「聖徳太子絵巻」の幕が上がると、プロローグの次が「天寿国」で聖徳太子が人の世に仏の教えを広めるという使命を帯びて生を受けるという場面。

なんだか、私、午前中からの延長で、天寿国というものがとても素直に自分の中に入ってきました。

そうか、聖徳太子は天寿国から遣わされた人だったのね。
それで、使命を終えて、また天寿国に帰っていったのね。

だから私は、最後にまた天寿国の場面があるかと期待していたのですが、それは無かったのでちょっと残念。

ところで、実は私は「聖徳太子のミュージカル」というものに、全くなんの期待もしていませんでした。
聖徳太子自体、そんなにおもしろい人じゃないと思っているし。
わずか1時間あまりのお芝居で、歴史上の人物の生涯を描くというのは、皮相的に事件を追うだけになりがちですし。
その上、この間の「YUKIMURA」と違って、第2部にレビューショーがついているわけでもなさそう。
せっかく、OSKの公演なら、やはりダンスが見たいのです。

そしたら、大筋の聖徳太子のお話はひとまず置いておくとして、お芝居の中に盛り込まれた要素は、古代コスチュームの優雅な踊りあり、星たちの洋風っぽいダンスあり、入り乱れての殺陣あり、ゴスペル風歌い上げあり、と、なんだか意外と楽しい見どころがあちこちにあったのでした。

かんじんの聖徳太子のお話なんですが、これを普通の演劇としてみたら、素人の私でもあまりよくできた脚本とは言えないように思います。
でも私の印象では、今回の公演は多分に地元イベントの要素が強いと感じました。
聖徳太子ゆかりの地、いかるがで上演されたこともひとつ。
最初に、斑鳩町長さんのごあいさつがあり、地元アマチュア和太鼓グループの演奏があって、OSKの公演というプログラム。
だから、お芝居の内容が、地元の超有名人であり信仰の対象である聖徳太子の偉業を称えるものでいいんじゃないか。
むしろ、聖徳太子の人間的な苦悩とか個人的な恋愛とか、そういうのはなくてもいいぐらいではなかったかと思います。

この公演を見て私が連想したのは、子供の頃、祖母に買ってもらった仏教まんが。
こういうジャンルのまんががあったのです。
お寺で売っていて、仏様の教えをわかりやすくまんがで説明したものです。
私が買ってもらったのは「おだいしさま」という本で、弘法大師の生涯を、よく知られた逸話を虚実取り混ぜてつづったストーリーでした。
大人の目で読めば、うそっぽい話ばかりということになったでしょうが、6歳ぐらいの幼児の心には水がしみこむように抵抗無く受け入れられました。

こういう子供の頃の刷り込みというのは、おそろしいもので、すっかり忘れたつもりになっていても、心の奥底には根っこのように染み付いているらしいです。

伝えられた聖徳太子の生涯の主な事件と、太子が成し遂げた仕事を駆け足で紹介し、最後は有無も言わさず、仏の教えによって人びとは苦しみから救われますよ、と説く、今回の「聖徳太子絵巻」を見ていて、私は子供の時に読んだ仏教まんがに似たものを感じました。
そう思うと、これはこういうものだと納得できるような気がしました。

コメント

No title

そうか。そっち側からの視点で見たら、美しいし、楽しいし、殺陣やゴスペルは見ごたえがあるし、あー楽しかった!って帰れたんだなあ。しまった!

娯楽物と人間の本質や人生について描いたものを比べると、どうしても後者を、ちょっとエライと思ってしまうので(でも、ほんとは、どっちも大事とは思っている。考えるのも大事。あははと笑うのも大事)、太子さまや民衆と一緒に、真剣に世を憂えてしまいました。なので、辛かったー。絵巻物としていえば、あんなに美しくて、見ごたえのあるフィナーレ。気分も盛り上がって、最高ですもんね。

でも、それがなかったら?と思うと、もっとすっきりして葛藤はなかったかもしれないけど、やっぱり見れてよかったなあと思います。

天寿国。私も、雨宿りしながら、ゆっくり時間を過ごしました。あれだったんですね。なんか、ゆったり。全てが、収まるべきとこに収まりました。ありがとう。

調子麻呂さんも楽しみに待ってます。

No title

聖徳太子はすごく賢い人だったという話は伝わっているけど、美しい人だったとは聞かないよね。
まんがの「日処天」もフィクションでしょ。
桜花さんの厩戸王子があんなにお美しいだけで、既に史実とはかけ離れた物語だと思うことにしました。

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