FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

いい男といい女

OSKの南座公演「レビュー in KYOTO Ⅲ」の、第1部 第七場 第15景「燃える夏 C」の話。

ここは、男役トップ3と、娘役トップ3が、ペアになって歌い踊る楽しい場面です。

時は大正時代、真夏の真っ盛り。
所は、海辺のリゾート(たぶん)。

和服にステッキ、カンカン帽というこの時代らしい和洋折衷のいでたちの男役3人に、涼しげな白地の和服姿の娘役。
男役チームが「これが日本のいい男」と歌えば、娘役チームが「なによ、私もいい女」と負けずに返す。
「いい男」と「いい女」連呼の歌詞が続き、「最高、最高、~」で「日本晴れ」で締めくくります。

とっても単純な歌詞ですが、1回しか聞かないのだったら、これぐらい単純でもいいように思います。
歌の歌詞って、初めて聞いていきなり理解できるものでしょうか。
凝った言い回しや、洒落た表現などをされると、1回聞いたぐらいでは、何を言っているのかもわかりません。
少なくとも私はそうです。
主題歌のように、何度も繰り返して歌われれば、リフレーンのところぐらいは覚えてしまいますが、特定の場面のために作られたオリジナルソングは、たった1度歌われるだけでは、歌詞がよく聞き取れなかったりします。
なにしろ、舞台を見ているのですから、目もしっかり働かせていなければなりません。
私の場合、音楽のメロディーラインはとらえていても、歌詞の意味まではさっぱり頭に入っていないことも珍しくありません。

私は、OSKの場合、同じ舞台を何度も見ますから、さすがに回数聞けば、多少は歌詞も判ってきます。
でも、普通の人は、一度しか見ないものでしょうし、そっちのほうが人数としては多いでしょう。

他の有名ミュージカルを見た時は、CDを買って家で何度も聞いて、歌詞カードも熟読して、なるほどいい歌だなあ、と思うわけです。
そうでないと、音感が悪いので、その場でいい曲だと思っても、後になるとメロディすら思い出せなかったりします。

というわけで、今回の「いい男の唄(仮題)」。
これだけ判りやすいと、私でも「いい男」「いい女」「最高」というキーワードを一発で覚えられました。


さて、歌はそれでいいとして、踊りも、男3対女3になったり、男女ペアになったり、花道に出たり、舞台奥のセリ上がりに上ったり、と軽快でバラエティに富んだ楽しいものでした。
私が好きなのは、花道から舞台へ、1列になって(日舞風すり足の)ツーステップで戻ってくるところ。
男役3人はステッキ、娘役3人は男役のカンカン帽を持って、舞台の右左に3対3に分かれて踊るところも好きでした。


問題があるとしたら、それは衣装、でしょうか。
ポップな水玉模様。

どんなのかと言いますと・・・。

水玉男と水玉女(修正版)

(帯の色は、ペアでおそろいなのは覚えていたのですが、どんな色だったか、うろ覚えなので適当です。娘役の髪飾りも、みんな赤っぽかったと思いますが、よく見えなかったので、適当)

※ コメントいただいたちどりさんのご記憶に基づいて、帯の色を修正しました。(8月8日)


こんなマンガみたいな絵だと、ちょっと可愛いような気もしますが、これを人間が着ていると思ってください。

赤が、桜花昇ぼる・朝香櫻子組。 青が、高世麻央・折原有佐組。 黄色が、桐生麻耶・牧名ことり組。
(桐生さんて、「・りゅう」だから黄色なのか! ←違うやろ)

桐生・牧名組だけ、前の場面(「燃える夏 B」)から登場していて、「おいらはのん気な遊び人」と桐生さんが歌い、水着の女の子を見てデレデレする桐生さんにことりちゃんがツンツンするが、「お前が一番だよ」とか言われて、仲良く踊る、というコミカルな場面を演じます。

その時点で、この着物の柄は「なんじゃ、こりゃ~!?」なわけですよ。

さらに、ダメ押しのように、次の場面では、赤組と青組も加わって、三原色そろい踏みとなって「これが日本のいい男」というわけです。

注目は桐生さん。
角刈りでさらしを巻いた襟元をはだけています。
遊び人というよりも、なんか、任侠のお兄さんのよう。
他の2人は、ちゃんと戦前の書生風の髪型なのに、なんで任侠?

この絵では、まるで長脇差を持っているように見えますが、これはステッキです。
それぞれの髪型が見えるように、カンカン帽は娘役に持ってもらいました。

赤と青は白い水玉なのに、黄色だけ黒い水玉、というところも異彩をはなっています。
このお兄さんはタイガースファンなのでしょうか。
黄色地に白だと、ぼやけると思われたのかもしれませんが、実はこの絵、最初、水玉を黒く塗るのを忘れてて、なんか、雰囲気違うなあと思ったら、水玉が白いままだったのです。
水玉が白いときのほうが、まだしも、画面がすっきりした感じに見えると思いました。
黒い水玉が、「なんじゃ、こりゃ」度を何割か上げていると思います。



さて、この3組を見ていると、これはどういう人たちなのか?、疑問がふつふつと湧きあがって来ませんか。

以下は、おなじみ妄想劇場です。


桐生さんは角刈りだし、自分で「おいらはのんきな遊び人」と歌っているから、堅気じゃないんだろう。
車引きという感じもする。
ことりちゃんはおかみさん。
旦那が遊び人なら、自分で商売をしているか、髪結いなのかもしれない。

高世さんは、帝大の少壮の学者が夏の日のバカンスに出かけました、という風情。
折原さんは、学者の奥様らしく上品だが、生まれは下町なので気風のいい性格。
ちなみに、高世さんの家は元旗本。
下町生まれの折原さんとは大恋愛で結ばれた。

(ここの高世さんは、木原敏江の「大正浪漫探偵譚」の佳央里様をイメージしています)

桜花さんは、もう大店の商家のぼんぼんでしょう。
ハイカラかぶれで、商売そっちのけで遊んでいる。
御寮人さんの櫻子ちゃんのほうがしっかりもので、実権をにぎっている。

なぜ、この3人がお友達なのか?
そこが不思議だ。

いや、踊りと間にはさまる小芝居を見ていると、どうも、男3人と女3人、とっても仲良しさんみたいなのですよ。
女の方は、なんと言っても「玉の輿」で一発逆転がありますから、生まれは同じような環境でも、大人になったら、全然境遇が違ってるなんてこともあり得るのですけどね。
だから、女の子3人は同じ小学校出身の幼馴染というのも可能性はあると思います。
みんな、気が強そうで、深窓の箱入り娘に見える人はいませんものね。

男の方は、桐生さんだけ、ステイタスが違うのがどうも・・・。
全員、遊び人にしちゃうという手もあるけど、高世の若様だけは、どう見ても遊び人には見えませんぜ。

こうなると、一発ステップアップよりも転落が簡単だ。

桐生さんも、元はええし(大阪弁で良家を意味する)の人だったの。
元旗本の若様とか、大店のぼんぼんと、同じ私立の名門校(持堂院高校みたいなのをイメージ)で、同級生だったの。
でも、ことりちゃんとの結婚を親から反対されて、駆け落ちしたの。
或いは、遊びすぎて勘当されたのを、姐御肌のことりちゃんが放っとけなくて面倒見てる。
夫婦善哉ですね。
これなら、夫が遊び人で、女房が働き者の苦労性。
こっちのほうが、あり、かな。

元はええとこ育ちなのに、庶民生活してみたら、はじめっからそこで生まれたかのようにしっくり似合ってしまう性質の人っていますよね。

そういうことにしましょう。

もちろん、高世さんの実家を呉服屋(2008年武生公演より)にして、桐生・牧名は、その店の丁稚と女中、末吉・お花の成長した姿ということにもできますが、私としては、この6人の間に主従関係は作りたくないんですね。


それはそうと、桐生さんの歌で、疑問に思っていたことが。

  おいらは のんきな遊び人
  今日は たのしい 夏休み


遊び人に夏休みなんてあるのか?

遊び人って、いっつも休みなんじゃないのか?
それとも、今日は(世間は)夏休みという意味なんでしょうか?

コメント

No title

かわいいー!!!!(><)即、PCに保存させて戴きました。m(_ _)m
(黄に黒の水玉含め)武生の野外で見慣れた柄だからか? 何の違和感も感じなかった、少数派の私です…(桐生さんのカツラにのみ、最初は違和感を感じました)

私立の名門校のご学友なのですね~! 燃えますわ~(笑)

「夏休み」の件は私も疑問に思ってましたが、世間が夏休みだから水着の女の子がいっぱい、の意味、ですかね。

すばらしいです

いつも楽しく読ませていただいてます。
イラスト、最高ですね。時間とともに忘れかかっていた、あの場面が、一瞬にして蘇ってきました。
桐生さん、牧名さんコンビは、私も「夫婦善哉」だなあ、と感じました。
高世さん=学生さん説、なーるほどです。
妄想劇場、これからも楽しみにしてます。

No title

あはは、サイコーです!
パソコンの前で大笑いしてたら、山のような宿題にウンウン言ってる反抗期クンに、笑ってる場合じゃないと怒られました。だって、おかしいんだもん。

水玉。よく見る柄だし、OSKの<お・や・く・そ・く>ってヤツかなあ~と思ってたので、私も、ぜ~んぜん違和感ありませんでした。

この三カップルの関係

かわいいですねえ。
ところで帯の色ですが、私の記憶が正しければ高世&折原コンビはオレンジっぽい色、桐生&牧名コンビはピンクだと思います。なぜなら「桜花コンビの赤と緑、高世コンビの青とオレンジは反対色だから桐生コンビは紫にするべきなのに何でピンクなんだろう。」と思ったことを覚えているからです。いや、必ずしも「べき」とは思いませんが・・・。

この3人の関係ですが、妻は3姉妹なのです。夫があまりにもバラエティに富んでいるのになぜおそろいなんかを着ちゃっているかと言えば、義兄弟だからです。これを「さくら颱風版宋家の三姉妹」といいます(ウソです)。

遊び人は年中休み

>華崎さん

お気に召して嬉しいです。

たぶん、夏だから夏休みで、冬は冬休み、秋は秋休みとかなのでしょうねえ。
ただし、春は休まないで、おどる?(笑)

>ユッキィさん

ご愛読ありがとうございます。

この公演はDVDが出ないので、せめてこんな絵ででも記憶をよみがえらせるよすがになればと思います。

>よっちゃん

たしかに見慣れた水玉模様なのだけど、私は洋服のときから、いまひとつだなあと思っていたのよ。
でも、おなじみなだけに、OSKらしい柄だとも言えるなあ、と私も思いながら見ていました。

>ちどりさん

貴重な証言、ありがとうございます。
実は、桜花・朝香組が緑っぽい帯だったというのはかなり自信があったのですが、それ以外はさっぱり。
違うような気がしながら(特に桐生・牧名組の水色)、とにかくかけ離れた色の組み合わせを適当に考えました。

文明の利器を使用して、色を変えてみましたが、いかがでしょうか。

>3姉妹

これはありそう。

実は、上に書き忘れましたが(誰も知らないかもしれないけど)「大正浪漫探偵譚」の佳央里さまは、剣道の達人でもあります。
そこで、男3人は、とある剣道場の同門で(これなら、ステイタスにバラエティがあっても比較的自然)、3姉妹はそこの道場主の娘なのです。
だって、この3人は、幽霊退治の美少女剣士の子孫(もしくは生まれ変わり)ですから。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。