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おさらいをしてみましょう

4月3日は、大阪松竹座のOSK公演「春のおどり」の初日です。

今回の第1部は「桜彦 翔る! エピソード2」ということで、去年の「春のおどり」第1部の続編になっています。
去年の公演を見ていない人でも楽しめるように、お話は作られているとのことですが、どうせなら前作ではどんなお話だったのか、わかっていたほうが、余計におもしろいのではないかと思います。

と、いうわけで、「桜彦 翔る」エピソード1のおさらい。
去年見た人は、思い出せるように。
去年見逃した人には、少しでもようすがわかるように。

なんて、言ってますが、実は去年書きかけのまま放置していた記事に加筆したものを、この際、“去年のおさらい”と称して公開してしまおうという企画です。

それでは、はじまり はじまり。




ミュージカルロマン「桜彦 翔る(はしる)!」
 
あらすじ(1)

時代も地域も不明の異世界ファンタジー。
隣り合う二つの国、古代ヤマトっぽい国・天標(あめしるし)とエスニックっぽい国・ラセツは遠い昔から敵対している。
5年前の大きな戦ではラセツが勝利し、天標の王子・桜彦(桜花昇ぼる)は人質となってラセツの森に幽閉されている。
ラセツの王が急死し、王女ゼノビア(牧名ことり)の即位を祝う宴に桜彦が呼び出される。
ゼノビアは、5年前、初めてラセツへ来た日の桜彦の面影を今も心に抱いていた。
ラセツの大臣・ラバーナ(高世麻央)は、忠臣として上下の信頼を集めているが、実は、密かに愛するゼノビアを手に入れんがため、魔女の助けを借りて先王を死に至らしめたのだった。
遠い昔に、戦乱で夫と子どもを失った恨みゆえに魔女となったアリアンローザ(朝香櫻子)は、ラバーナをそそのかし、ラセツの軍を天標に攻め入らせ、両国を再び戦乱の渦中となして、全ての人間を滅ぼそうとしていた。
魔女の呪いは桜彦の父である天標の王も病の床につかせる。
ラセツへ忍んで来た幼馴染の瀬戸(桐生麻耶)から、その知らせを聞いた桜彦は、時を同じくして花をつけた桜の木に、天啓を感じ、女王ゼノビアに、天標へのしばしの帰国を願い出る。
ラセツの兵に捕らえられた瀬戸は、身代わりの人質となり、桜彦が期限までに帰らなければ、処刑されることになる。
タイムリミットは、桜の花が散るまで。
約束を果たすために、桜彦天標への道をひた走る。


舞台は、暗い森の場面から始まります。
格子の枠を持った兵士が仮面をつけた捕らわれ人を取り囲んだりして、牢獄であることを示しています。
そこへ、王宮から迎えが来て、捕らわれ人が花道で仮面を取ると、桜彦役のトップスター桜花さんの顔が現れるという劇的な趣向。
ここで、「あら、きれい!」
その後、王宮の場面で花道から登場。衣装が華やかになって、さらに「まあ、きれい!!」
すっぽん上の位置で、テーマ曲を歌い、とどめ「きゃあ、きれい!!!」
このように、主人公として、ひたすら盛り上がる演出。

桜花さんは、どんな髪型でも似合う人ですが、私個人は国籍不明の時代劇仕様で前髪ぱらりのポニーテールの時が一番好みです。
最近では、大阪城公園版の真田幸村が近いですが、DVDで見た中では『闇の双璧』の阿部清明、『新・闇の貴公子』の袴垂保輔なども、お気に入りです。
今回のお芝居では、桜彦はゼノビアのセリフにある「(はじめてラセツへ来た時の)まだ前髪もあがらぬ若武者」のままなのか、前髪ぱらりのポニーテールがよく似合っていました。
特に走ったり戦ったりして、激しく動いたときに乱れた髪が汗ばんだ頬に一筋二筋はりついたりしていると、なかなか素敵な感じでありました。

片やラバーナ役の2番手スター・高世さんも、赤い髪が異彩を放ち、有能だが一癖ありげな雰囲気。
私は変な髪形と思っていて、ずっと最後までその印象は変わらなかったのですが、熱烈高世ファンを含めた他の人はみんなカッコいいと好評だったので、私のセンスが変なのでしょう。

女王ゼノビアを演じる牧名ことりちゃんの、金髪ふさふさの髪型もすてきです。
ラセツは中国とゆうより、シルクロードっぽいイメージで、ことりちゃんは井上靖の西域ものに出てくる胡人の姫を思わせました。

桜花さんとことりちゃんのカップルは、丸顔同士の組み合わせでお気に入りです。
OSKでは男役と娘役の組み合わせは固定しないので、桜花さんの相手役は一定しませんが、見た目はことりちゃんが私の眼には一番しっくり来ます。
ただし、いつでも同じは嫌なので、いろんな人とのカップリングが見たいのも事実。
ダンスをするときの相性、歌うときの声の相性は、容姿の相性とは違うでしょうし。
ことりちゃんと、他の男役さんの組み合わせも見たいと思います。

ゼノビアを演じることりちゃんが主役桜彦の相手役でヒロインということになると、朝香櫻子ちゃんがトップ娘役なのに、影がうすくなるのでは?と思われましたが、ところがどっこい、幕が開いてみれば、魔女のアリアンローザは一番インパクトの強い役でした。
衣装ともセットともつかぬ巨大なスカートの上に君臨し、分身二人(美砂まり、平松沙理)を従えて、堂々たるもの。
髪型や広がった衿が、映画『里見八犬伝』(1983)で夏木マリの演じた玉梓を連想させました。
櫻子ちゃんが衣装のために動けない代わりに、分身の二人が手足をくねらせて妖しい動きを見せます。
娘役としては長身の二人。長い手足が効果的。
どっちも正統派美人なので、悪役をやると凄みがあって強烈。

      アリアンローザ

最初のほうで、瀬戸が初めて登場した直後、魔女は魔女のテーマ「氷も風も火に燃えろ」、ラバーナのテーマ「お前のためだ、ゼノビア」、と組み合わさって主要キャラ全員で主題歌が歌われます。
舞台上に桜彦とゼノビア、ラバーナ、瀬戸、魔女が直立不動で、声を合わせて「桜よさくら」と歌っている中、魔女の分身美砂さんと平松さんだけが踊り狂っているという場面が好きでした。
二人の動きはそろっているようで、自由に動いているようで、でも本当はしっかり振り付けが決まっているのだろうと思いますが、妖しく蠢くさまが禍々しい魔女の雰囲気をよく出していました。

ラセツの家臣、ナンタラ(緋波亜紀)とカンタラ(貴城優希)はコミカルな役どころ。
しっかりもののナンタラとちょっとおとぼけカンタラは名コンビ。
プログラムを見ながら、OSK初見の友人に「この人たちはベテランなの」と説明していると「わかるわ。笑わせ役やけど、この人たちのおかげで全体がひきしまってると思う」という答がかえってきました。

貴城さんは去年の武生公演で退団されましたし、劇団員ブログによれば、他の人たちもみんな別の役がついているようなので、エピソード2には、ナンタラ・カンタラもアリアンローザも登場しないようです。
ちょっと寂しいなあと思ったりもするのでした。



あらすじ(2)

魔女の妨害に遭いながら、桜彦は故国への道を走っていた。
一方、天標の国では王が亡くなり、桜彦の妹稚姫(折原有佐)の懸命の雨乞いもむなしく、人びとは旱魃に苦しんでいた。
そこへかけつけた桜彦が、天標に伝わる神剣天標の剣をふるうと、雨が降り出し、人びとは歓びに舞い踊った。
実は、天標の王の死も、旱魃も魔女アリアンローザの呪いによるものだった。
妹の制止もきかず、友の命を救うため、桜彦は再びラセツへとひきかえす。
ラセツでは、とらわれの瀬戸桜彦を信じて待っている。
桜の花は満開をむかえ、タイムリミットがせまる。
恋に狂ったラバーナは、ゆがんだ愛の果てにゼノビアを殺そうとする。
度重なる魔女の妨害をはねのけて、ようやくラセツにたどりついた桜彦は、ゼノビアの危機を救い、ラバーナと対決する。
天標の剣の不思議な力で、魔女は滅び、命運尽きたことをさとったラバーナゼノビアの持つ短剣に自らの身体を貫かせる。
ゼノビア桜彦は、ラセツ天標、両国の平和を願い、結ばれる。



魔女の妨害、最初は水攻撃で、最後は炎攻撃。
水は、お芝居でよくある水色の布を舞台の幅いっぱいに広げて揺らし、河の流れに見立てるというもの。
桜彦は流れの中を果敢に泳いでいきます。
2006年7月の世界館公演「バロン」で、主役の大貴誠さんが同じような感じで湖を泳ぐ場面がありましたが、大貴さんはクロールだったけど、桜花さんは平泳ぎだなあ、と思いながら見ていました。

炎攻撃はクライマックスでそのまま最終決戦に続いていきます。
赤いぴらぴらした衣装のダンサーたちが、真ん中で采配をふる魔女の指揮のもと、桜彦を囲みます。
花道まで長く隊列がのびたり、盆まわしで移動したり、とフォーメーションを変えながらの群舞はOSKの本領発揮というところ。
炎にまかれた桜彦が真ん中で「桜よさくら」と歌いだすと、桜彦を輪になってとりまいた炎の精が一斉に外側に倒れるところも好きでした。

炎攻撃を制したのは、霊験あらたかな天標の剣。
剣をふるうと、桜の花びらが舞い、燃えさかる炎が鎮まってゆきます。
舞台三方から花吹雪が噴射される美しい場面でした。
この花吹雪は一枚一枚がちゃんと花びらの形に切られていて、匂いもついているという凝ったもの。
乱舞する花びらは大量に客席へも飛んできましたので、拾って持ち帰りましたが、しばらく残り香を楽しむことができました。

ちょっと、前の場面にもどりますが、桜彦が天標の国にいる場面で、アリアンローザがすっぽんより登場します。
歌舞伎の約束では、花道途中にあるセリ上がりから登場するのは、幽霊とか妖怪など人間以外のものということになっていますから、まさに魔女が登場するにはぴったりの場所です。
もちろん3人一組での登場。
さすがに巨大スカートは無いものの、かなり窮屈そうながら、すっぽんって3人も乗れるんだなあと思いました。

       アリアンローザ(すっぽんバージョン)


捕らわれの瀬戸が牢獄で一人、主題歌を歌うところ、満開に近い桜の木をバックにした横顔のシルエットが素敵。
このお芝居では、大人っぽかったり、怖かったりするキャラじゃなく、普通にいい奴なのが、桐生さんの役としては新鮮でした。
エピソード2での桐生さんは、冥界の王らしいので、『YUKIMURA』での徳川家康役に続いて、コワモテの悪役なのでしょう。

稚姫役の折原さんも、エピソード2では冥界の王の手下の役らしいので、稚姫は登場しないようです。
劇団員ブログで小出しに明かされる情報によれば、どうも前作の役をそのまま受け継いでいるのは、桜彦(桜花昇ぼる)・ゼノビア(牧名ことり)・ラバーナ(高世麻央)の3人だけのようです。
黄泉の国へさらわれたゼノビアを取り返しに行った桜彦が、彼の地でラバーナと再会するというのですから、現世は出て来ないで初めから終りまで黄泉の国でのお話になるのかもしれません。

さあ、もう日付が変わりました。

いよいよ、本日。
OSKレビュー「春のおどり」 初日です。

コメント

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おじゃまします。いつも読ませていただいております。
OSKに興味を持った方むけの記事を書きまして、その記事にリンクをはらせていただきました。
問題がありましたら、お知らせ下さい(礼)

>kotaさん

お知らせありがとうございます。
私も、kotaさんのブログはいつも読ませていただいております。
OSKと「春のおどり」おすすめ記事は、とても上手く書かれていると感心しておりましたので、リンクをはっていただき光栄です。

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