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乙女の日本史

乙女の日本史乙女の日本史
堀江 宏樹 滝乃 みわこ

東京書籍 2009-07-25
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前書きに

さよなら「おじさん史観」。今こそ語ろう、乙女目線の日本史。

とあるように、従来、おじさんの価値観で語られることが多かった歴史を乙女の観点から見直そうというのがメインテーマ。

この本の書評を新聞で読んだときは、女性に重点を置いた歴史書なら既に、永井路子「歴史をさわがせた女たち」シリーズがあるじゃない、と思いました。
でも書店で現物を見て、なるほどこれは新しいわ、と納得。

まず、イラストの多さ。
小ネタの効いた1ページまんがや4コマまんが。
そして、歴史を扱ったマンガ作品の紹介にも本絵の縮小コピーが掲載されています。

そう、この本で「○○の時代を描いた作品」として紹介されるのは、マンガやライトノベル、ドラマや映画のDVD、ゲームソフト。

例えば戦国時代だったら、「国盗り物語」(司馬遼太郎)じゃなくて、「炎の蜃気楼」(桑原水菜)だったり「戦国BASARA」だったり、という具合。

1冊200ページ余りで神話時代から昭和までカバーしているので、日本の歴史を駆け足で辿れます。
それぞれの時代に割かれるページ数はわずか。
でも歴史上、ツボになるところは押さえられていると思います。
ツボというのは、政治史的に見てエポックメイキングなところではなくて、歴史的な教養として知っておくと、いろんなことが理解しやすくて楽しくなるよ、というポイントです。
つまり、マンガを含む文学作品をはじめ、TVドラマや映画、演劇などで、とりあげられることの多い時代や人物を中心に書かれているということ。

語り口も軽く、ツッコミコメントも今風。
小話の連続みたいな構成だから、興味のあるところから拾い読みしても大丈夫。
重厚な歴史小説は苦手だわ、という人でも、とっつきやすいのではないでしょうか。

では、歴史に関心も知識もない素人向きか。というと、そうとも言い切れないのですよね。

私は(元はともかく今は)乙女ではないし、どっちかいうと日本史は得意なほうです。
でも、この本はとてもおもしろく読めました。
知っているからわかるのですが、一見ふざけて書いてあるように見えて、内容は案外しっかりしています。
歴史の解釈は常に一定せず、研究者によって見方が変わることもしばしばですが、この本では数種類の説があったら、一番おもしろそうなの、乙女の興味をひきそうなものを選んで載せているようです。
また、従来の説に乙女目線の解釈をつけることで、非常にユニークな理論を展開していますが、それも決して眉唾なものではなく、私の知る範囲においては妥当と頷けるものでした。
当節の乙女のたしなみとしては、BL関連も欠かせないところですが、私にはあまりどうこう言えるほどの知識はないものの、キワモノに走ることなく、史実をきっちり押さえながら、そこそこ詳しく書かれて、読者の興味を満足させるのではないかと思われます。

このエントリは一般的な「本」のカテゴリに入れていますが、実はOSKファンの方々にお勧めしたいのです。



OSKでは、このところ歴史に題材を得た演目が続いています。

先日の南座公演の第1部は坂本龍馬のミュージカルでしたし、1月のサンケイホールブリーゼでは真田幸村のミュージカル。
5月の「バンディット」は架空の人物である霧隠才蔵が主人公でしたが、その背景には織田信長の伊賀焼き討ち、関が原の合戦、大阪冬の陣といった歴史的な事件がありました。
2月にいかるがで、聖徳太子のミュージカルもありましたね。
ただ今は上海万博の会場で、遣唐使阿倍仲麻呂が主人公のミュージカルを上演中です。
そして、来る9月17日~20日には、ABCホールで沖田総司のミュージカルが予定されています。

OSKのファンのみなさんのブログをいつも読ませてもらっているのですが、ちょっと驚くのが「歴史は苦手」とか「あまり日本史に興味が無い(ので知識がない)」とか書かれている方が少なくないことです。
私のような日本史大好き、時代劇大好きな人間から見ると、こんなおもしろいものをなぜ?と不思議でならないのは、OSKのファンから見て歌劇やら舞台やら男役やらが嫌いという人が存在するのが理解できないのと同じと思っていただけば、少しはわかっていただけるでしょうか?

嫌いな人に無理に勧めても仕方ありませんが、中にはあまり知らないから苦手意識を持ってしまっている人がいるかもしれません。
ちょうど、生舞台を見る機会がなくて、OSKに対して食わず嫌いの人がいるように。

そんな、それこそ従来のおじさん向けの歴史小説や歴史本に食指の動かなかった人も、こういうのなら目先が変わって手にとりやすいのではないかと思います。(もちろん、上に書いたように、元々歴史好きな人にもおもしろく読めるでしょう)

聖徳太子、出てきます。
真田幸村、出てきます。
新撰組、出てきます。

古いところで、OSKで公演のあった阿部清明、ちらっと出てきます。
源義経は、かなりページを割いてもらっています。
なんと、(2006年「義経桜絵巻」で高世さまが演じた)源頼朝のプロフィールには 貴公子系のハンサムと書かれています。

残念ながら、阿倍仲麻呂は出てきません。玄宗皇帝、楊貴妃も外国の人だから出番ありません。

特筆すべきは、先日の南座公演での主人公、坂本龍馬。

この本によれば、龍馬は 自由を愛する幕末のスナフキン で不思議ちゃん

幕末だけでなく日本史を通じて、もっとも愛されキャラの男ではないかと思われてなりません。
   (中略)
彼は、終生、ツッコミ満載のキャラでした。



私は南座公演の前に、この文章を読んで、坂本龍馬って桜花さんにぴったりやん!と思いました。

そしてご覧になった方ならお判りでしょうが、桜花昇ぼるさんが実際に演じた龍馬もまさにこのような人物像ではなかったでしょうか。

佐那に片袖を渡すエピソードや、臨終の言葉、中岡慎太郎のこともかなり書かれていて、OSKファンとしては興味深いところです。

ついでに、この本によれば

彼は愛してくれた女を不幸にしてしまう体質だったといわざるを得ません。

龍馬→桜彦ですか!

一体どういうことわけで、そんなことになるのか。
詳細は同書で。

コメント

この本

山川出版社の無料読み物ペーパーに、難しそうな学術的書籍と肩を並べて広告が載ってました。私も歴史が苦手な人間なので、この本なら楽しく読めるかも・・・とチェックしておりました。そうですか、頼朝が貴公子風ハンサム。龍馬が桜彦。

桜彦は自分で思いこんでるだけですよね。対して龍馬は事実そうなのに、「愛してくれた女を不幸にする体質」だなんて、露ほども自覚していないような気がします。

とにかく、買いますわ。ご紹介ありがとうございます。

No title

私もOSKファンの
「歴史に興味がない」
という人が不思議で不思議でしょうがありませんでした。
だって学校の勉強で、面白いのって日本史世界史ぐらいじゃないですか。
だって皆さんドラマとか好きなんですよねー?
学校の勉強でドラマっぽいのって歴史ぐらいじゃないですか。
皆さん美しい男役とか渋い男役とか強い娘役とか可憐な娘役とかその他好きですよねー?
コスチューム物だって好きでしょ?
古代から現代に至るまで、「プレイ」じゃなくてコスチュームつけた、美男美女から味のある顔まで、現れ放題なのが歴史じゃないですか。

私は最近、『BL(ボーイズラブ)新日本史』ってのを買いました。
けっこうムリヤリですが、笑って読み終えました。

>ちどりさん

いにしえ探検隊の隊長さんが「歴史が苦手」とはちょっと意外な感じがします。
この本がお眼鏡にかなうかどうか、わかりませんが(気楽に読めることは確かですが)、ご一読されましたなら、感想などうかがいたいものです。

>あおきさん

学校の歴史の授業は、おもしろいところをすっとばしてつまんないところに時間をかける、という特徴があるので、おもしろさが判らないままに苦手意識を持ってしまっている人もいるのじゃないかと思います。
歴女とか呼ばれる人たちも、ゲームとかアニメとか、学校以外のところで興味を持つところから始まっているようですし。

一度、苦手と思い込んでしまうと折角知る機会があっても敬遠してしまうのは残念なことだと思います。

「BL新日本史」は、さらっと目を通しただけなのですが、ここまで徹底すればネタとしてもおもしろい。
まんざら嘘を書いてあるわけでもないけれど、歴史の解釈というのは偏ろうと思えばいくらでも偏って説明できるという好例と言えますね。
この内容を念頭に置いて、従来の歴史書を読むとそれはそれで笑えるかも?

ご紹介ありがとう

買って読み始めました。
本当に楽しい、八方破れのようでしっかり押さえてて、エラそうにしてなくて、、龍馬に通じますね。

>ミカンさん

どこからでも、気軽に読めるのがいいですよね。

肩が凝らずに楽しめる・・・OSKの舞台にも通じます。

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